乙字湯とは?含まれる生薬や危険副作用を大公開
クラシエや様々な会社から販売されていますが、一体この乙字湯とはなんでしょうか?
今回は乙字湯について詳しく書いていきますよ。
怖い副作用についても書いてあるので、ぜひ参考にしてくださいね。
乙字湯とは

乙字湯とは、日本で生まれた漢方薬となっていて、江戸時代に南原陽という人物が作りました。
乙字湯は痔に効果がある漢方薬となっていて、症状がひどくない切れ痔、いぼ痔によく使用されます。
便秘解消や痔の痛みを改善する効果があります。
特に
- 便が硬く、便秘がちな人
- 軽度の切れ痔、いぼ痔
- 体力が中程度ある
このような方に乙字湯はとても有効的に働きます。
乙字湯がなぜ痔に効果があるのか、それは含まれている生薬に秘密があります。
次でその生薬と特徴について書いていくので、読んでみてくださいね。
乙字湯の生薬は効果・効能をチェック

乙字湯には、6つの生薬が配合されています。
その種類や効果をここでは見ていきましょう。
①黄芩おうごん
シソ科のコガネバナの根を乾燥させたもので、消炎、解熱、代謝改善の効果があります。
乙字湯に使用された場合、痔の炎症を鎮め、痛みを緩和してくれます。
②当帰とうき
セリ科のトウキの根を湯通ししてから乾燥させたものになっています。
体内の血管を拡張して、血液の巡りをよくしてくれる効果があります。
女性にもうれしい効果がたくさんあり、古くから婦人科系の病気にいい漢方に配合されています。
痔に関しては炎症を鎮めて、痛みを緩和する効果があります。
③甘草かんぞう
マメ科のカンゾウの根や根茎を乾燥させたものになります。
痔には炎症を鎮めて痛みを和らげる効果があります。
その他には、消化器系の炎症・痛みを抑える作用がありますよ。
多くの漢方薬でも配合されている生薬になっています。
④升麻しょうま
キンポウゲ科サラシナショウマという植物の根茎です。
発汗作用や解毒作用があります。
さらに下にうっ滞したものを上昇する作用があり、精神的に落ち込んでいる状態、痔を高めてくれます。
痔核や脱肛にも効果のある生薬となっています。
⑤大黄だいおう
ダテ科のダイオウの根茎を乾燥させたものになっていて、柔らかい便にして、便通をくだす作用があります。
さらに炎症や痛みをしずめる効果があり、便秘が原因で切れ痔になったり、いぼ痔になっている方に効果を発揮します。
では乙字湯は妊娠中に飲んでもいいのでしょうか
「医師の確認をとってから服用する」
というほうがいいでしょう。
実は、便秘解消に効果のある生薬には「子宮収縮作用」があります。
そのため妊娠中の服用は慎重になったほうがいいでしょう。
飲む場合は必ず医師と相談しましょう。
しかし、便秘の場合、妊娠中でも安心して飲める薬を処方してもらうことが出来ます。
自己判断せず、かかりつけの婦人科の医師から処方されたものを飲んだほうが安全ですよ。
さらに、授乳中は、大黄の成分が母乳から子どもに行く可能性があります。
また、胃腸が普段から弱い人も副作用が出やす傾向にあるので、病院で相談してから飲んだほうが安全ですよ。
乙字湯の副作用を確認

では最後は乙字湯の副作用を書いておきます。
しっかり確認しておきましょう。
①胃の不快感・下痢・腹痛
便秘の漢方薬によくみられる副作用になります。
特に生薬の中の大黄には、腸を刺激して排便を促進する効果があるので、胃腸がもとから弱い人は飲むときに注意が必要です。
乙字湯を飲み始めて数日で、胃や腸に激しい痛み、下痢という症状が現れたらすぐ医療機関を受診してくださいね。
②関質性肺炎
紫胡が配合されている漢方では、共通する副作用で間質性肺炎があります。
から咳、息苦しさ、呼吸困難、発熱、倦怠感といったものがあげられます。
乙字湯にも当てはまるので、このような症状がでたらすぐ病院を受診しましょう。
③偽アルドステロン症
乙字湯には甘草が配合されていて、この甘草が偽アルドステロン症を引き起こす可能性があります。
浮腫みや体重増加、血圧上昇、低カリウム血症といった症状がみられます。
さらに低カリウム血症になると、「ミオパチー」という脱力感や手足の痙攣が起こることがあります。
このような症状がでたら、すぐ服用をやめ医療機関を受診してくださいね。
④肝臓障害
事例は少ないですが、肝障害を引き起こすこともあります。
だるい、食欲不振、吐き気、発熱、かゆみといた症状が起こることがあります。
ですが、肝臓は沈黙の臓器と言われていて、気づかないうちに肝臓の数値が悪化していることもあります。
心配な方は定期的に血液検査を受けて肝臓の状態をチェックしましょう
⑤皮膚障害
皮膚にも副作用が出てしまうこともあります。
皮膚には、発疹や赤みといった症状が出てしまい、かゆくなったり赤く腫れてしまうこともあります。
乙字湯に含まれている生薬すべてに共通する副作用になっています。
発疹や赤み、かゆみが出たらすぐ病院へ行きましょう。
まとめ

いかがでしたか?
今回は乙字湯について書いてきました。
最後はこの記事のまとめを書いておきます。
- 乙字湯は江戸時代に日本で生まれた漢方
- 6つの生薬を配合していて、痔の治療薬として処方される
- 妊娠中に服用するときは、必ず医師と相談する
- 乙字湯には副作用があるので、しっかり確認して、副作用がでた場合はすぐ医療機関を受診する
以上4つが今回のまとめとなります。
乙字湯は痔にはいいけど、副作用もしっかりと確認しなくてはならない漢方です。
ぜひ飲む前にこの記事を読んで知識をつけてくださいね。